国際フォワーディング

物流事業者(NVOCC)選定:QCD評価のポイント

物流事業者評価に役立つQCD評価とは

QCDとは、Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)の頭文字です。

現状の業務/業者評価を行う上で基本となる考え方で、この3つはあらゆるビジネス・業界において、欠かすことのできない重要な要素です。

実務者の皆様には、各業務において、これら各要素をそれぞれ最大限向上させるというミッションが求められているかと思いますが、こと実務においては、各要素は複雑に絡み合い、相反関係となることもしばしばです。

物流業務を例にとれば、Cost(費用)の要素を最大限向上(=コスト削減)させようと努力した結果、Delivery(納期)が平時よりも余計にかかってしまい納期ギリギリとなってしまったということや、Quality(品質)の要素を過大にケアしてしまったために、Cost(費用)が予算以上に発生してしまったということが起こり得るかと思います。又、物流業務を担う皆様にとっては、Quality(品質)とDelivery(納期)には、厳しい基準があることが多く、Cost(費用)の要素を改善するうえでの制約条件となっているかと思います。

そのような状況のなかでは、Quality(品質)とDelivery(納期)を遵守することを当然の事として捉える実績と信頼感のある物流会社、或いは荷主実務者それぞれの方のニーズを的確につかみ最適な物流スキームを企画・提案・実行できる物流会社を選定することが重要です。

特にコロナ以降、益々不確実性が増している国際物流においては、「長年の起用実績がある」ということは残念ながら、Quality(品質)を保証するものにはなりません。日々刻刻と変わりゆく各国の規制や国際ルール、マーケット環境を的確に捉える“目”が必要となってきています。

物流事業者評価のポイント

物流事業者(フォワーダー)をQCD評価する上でのポイント/注意点は次の通りです。

評価軸評価のポイント/注意点
Quality(品質)
  • コミュニケーションの質
  • 提案内容の質
  • リスク管理の質

   ※”輸送”品質はフォワーダーが起用する実運送人次第。実運送人の確認を忘れずに。

Cost(費用)
  • 出荷期間/数量、製品詳細(Packing list)を提供し精緻に取得
  • “同一条件での比較”となっているか注意
  • 各種サーチャージの有無/見積期間に注意
Delivery(納期)
  • “同一条件での比較”となっているか注意
  • 追跡サービスの有無に注意

※Cost(費用)とDelivery(納期)については、定量比較項目となるため、評価上の注意点に絞って記載。

まとめ

物流業務、特に国際物流業務にかかわる改善検討は、社内外の関係者との調整や合意形成も含め非常に難易度が高い業務かと思います。これまで利用していたルート/手段を変更することや物流事業者を変更することは、社内外からリスクが高いと思われるだけでなく、現行物流体制の否定とも捉えられてしまい、社内の他の物流業務担当者たちからも反発を招く可能性もあるかと思います。一足飛びで「物流体制の変更」や「物流事業者の変更」を目指す前に、是非、現在起用されている物流事業者(フォワーダー)の起用妥当性を検証するという目的、或いはBCP(Business Continuity Planning:事業継続計画)の観点で、QCD評価を実践なさってはいかがでしょうか?

具体的には、

 ① 過去に現行起用事業者から見積取得した際と同じ条件で、候補先から相見積を取得してみる

 ② 上記ポイント/注意点に基づいて、QCD評価してみる

 ③ 最後に少量/トライアル輸送から委託してみる

といったステップです。

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