危険物輸送の流れとは?実務フローと三菱商事ロジスティクスの最新ソリューションを紹介
危険物輸送は、適切な手順と知識があれば安全かつ適法に実現できます。本記事では、危険物の定義や規制から輸送モード別の違い、具体的な輸送オペレーション手順や事故防止対策を解説します。
危険物の定義や該当する貨物について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
記事:【危険物とは?危険物の特徴と輸送時の注意点について解説】へのリンク
危険物輸送オペレーション | 計画から配送までの具体的ステップ

ここでは、危険物輸送の代表的な手順を説明します。
輸送準備から配送までの主な流れ
1.危険物の特定と分類
安全データシート(SDS)からUN番号やクラス分類、技術名称を特定します。これにより適用すべき包装基準や輸送条件が決まります。
2.適切な容器・包装の用意
危険物の種類と量に応じた容器や包装資材を準備します。国際輸送ではUN規格認証容器が必要です。内容物に適合した強度・仕様の容器を選定し、必要に応じて二次・三次梱包を施します。
3.表示・ラベリング
容器外側に危険物クラスのラベル、国連番号、品名の表示を行います。ラベルは剥がれないよう確実に貼付し、内容に誤りがないようダブルチェックします。
4.輸送書類作成
国際海上輸送なら「危険物積載申告書」、航空輸送なら「危険物申告書」、国内陸上輸送では物質名と注意事項を記載した指示書や緊急連絡先一覧を作成します。
5.輸送業者・経路の手配
危険物輸送の経験豊富で必要な免許・設備を持った運送業者を選定します。輸送経路も危険物の種類に応じて適切に計画します。
6.輸送中の管理
天候悪化や事故渋滞など予定外の事態発生時は、速やかに関係者間で情報共有し、安全優先の判断をします。
7.引き渡しと事後処理
受け取り側へ安全に引き渡し、梱包や容器の損傷・漏れを点検します。輸送完了後は容器の回収・廃棄や必要な報告を行います。
事故を防ぐための安全対策と最新動向

危険物輸送の事故を防ぐため、運送会社は安全対策を行っています。このセクションでは、近年の技術トレンドも交えた安全対策手法を紹介します。
運送会社の安全対策
①人的リソースと教育
- 運転手・倉庫作業員に危険物取扱者(甲・乙種など)の取得を推奨
- 年次でリカレント教育を実施し、最新法改正や事故事例を共有
②車両・設備面の安全装置
危険物の性質 | 主な安全装置例 |
|---|---|
| 爆発物 | 火花発生防止アース、静電気放電チェーン |
| 可燃性液体 | 過充填防止装置、非常遮断弁 |
| 毒劇物 | 漏洩検知センサー、二重ハッチ構造タンク |
| 腐食性物質 | 耐酸ライニング、ドレン回収トレイ |
③テレマティクス/IoTによるリアルタイム監視
- GPS+加速度センサーで速度超過・急ブレーキを検知し本社へ通知
- 温度・圧力・液面センサーで異常を検出し、ドライバーに即時アラーム
- AIカメラでドライバーの居眠り運転兆候を検知し、音声警告
④緊急時対応と訓練
- トラック火災・液漏れ・転落などを想定した年2回以上の実地訓練を実施
- 訓練結果を荷主と共有し、マニュアルを共同でアップデート
共同で取り組む最新動向
電子マニフェスト/eDGD
紙書類を電子化し、荷主 → フォワーダー → 船社・航空会社へデータをシームレスに連携
ブロックチェーン台帳
輸送イベント(積込・通関・到着)を改ざん不可な形で共有し、トレーサビリティを向上
AGV × 危険物倉庫
自律搬送ロボットと防爆センサーを組み合わせ、荷役ミス・人的被ばくを低減
三菱商事ロジスティクスの危険物輸送の強み

ここからは三菱商事ロジスティクスでの危険物輸送の強みをご紹介します。
豊富な経験と専門知識
三菱商事ロジスティクス(MCLOGI)は、幅広いクラスの危険物輸送に対応した経験があります。半導体製造材料、化学薬品、医薬品原料など多様な業界の危険物輸送実績により、各品目に適した梱包方法や法規制のポイントを熟知しています。
温度・湿度管理と品質保持
温度変化や湿度に敏感な危険物に対応する設備と仕組みを整えています。医薬品原料や特定の化学品など、一定温度維持が必要な貨物には、保冷コンテナ・冷蔵倉庫や温調機能付き車両を活用します。
ワンストップの国際物流対応
危険物の国際輸送に伴う煩雑な手続きや申請・通関業務をワンストップで対応します。輸出入に必要な危険物関連書類作成から通関手配、現地での輸送手配まで一貫してサポートします。
徹底した安全管理と品質保証
緊急時対応フローの共有や定期的な事故想定訓練の実施により、万一の際も迅速かつ適切な対応が取れる体制です。ISO9001など品質マネジメントシステムの認証も取得し、継続的な業務改善を通じてサービス品質の維持向上に努めています。
よくある質問

Q1. どのような危険物でも輸送してもらえますか?
A. 当社では、幅広いクラスの危険物輸送に対応した経験があります。品目によって規制や必要手続きが異なりますので、詳細はお問い合わせください。
Q2. 危険物輸送に必要な手続きや書類作成も依頼できますか?
A. はい、輸送に関わる一連の手続きを当社にお任せいただけます。SDS確認から、危険物ラベル・表示の準備、危険物申告書類の作成提出、通関手続きまで、ワンストップでサポートいたします。
Q3. 国内の危険物輸送にも対応してもらえますか?
A. はい、国内での危険物輸送も承っております。少量の場合でも対応可能です。混載便の手配など、貨物量や配送先に応じて最適な方法をご提案いたします。
Q5. 相談や見積もりには費用がかかりますか?
A. いいえ、お問い合わせ・ご相談やお見積りは無料です。危険物の種類や出荷予定が未定でも、まずはお気軽にご相談ください。
安全・確実な危険物輸送のご相談は、三菱商事ロジスティクスへ

危険物輸送では「UN番号に基づいた適切な取り扱い」「モード別ルールの遵守」「綿密なオペレーション計画」「万全の安全対策」が安全輸送の柱となります。
これらを徹底し、信頼できるパートナーの知見を取り入れることで、危険物輸送に伴うリスクは大きく低減できます。危険物輸送にお悩みでしたら、ぜひ三菱商事ロジスティクスにご相談ください。
【出典】
・危険物国際輸送における留意点:日本 | ジェトロ
・危険物輸送に関する国際的な取り決め | リサーチ・ナビ
・危険物の海上運送等に係る安全対策 | 国土交通省
・DOT Chart 17:Hazardous Materials Markings,Labeling and Placarding Guide
Contact us.
